デイサービスで働く看護師が注目されている。病棟などで働く看護師が、働きやすさなどを求めて介護現場の道を模索することが増えているからだ。「バイタルチェックや健康管理などが主な仕事である」と言った文言が一人歩きしており、看護師としてのスキルについては一切触れていない。事実、看護師の資格で介護現場へ転職した人の中には「畑違いの場所だった」とミスマッチ転職を悔やむ声もあるのだ。

デイサービスで働く看護師に求められるスキルとして、看護師としての経験が挙げられる。外来や病棟問わず、高齢者への看護経験の有無は一番のカギとなるだろう。また、一般的な看護スキルは必要不可欠だ。容態急変に対する迅速な対応や、キラーシンプトムと呼ばれる容態急変の兆候の見極めができるかもポイントだ。

デイサービスで必要とされるのが、医療的ケアだ。とくに、療養型デイサービスの場合は、寝たきりの要介護者が中心となる。胃ろうによる経管栄養や褥瘡をもった要介護者、インスリン注射による血糖管理が必要なケース等に対応できるスキルは一通り必要となるだろう。

また、ターミナルケアについての知識や経験もなければ、仕事が難しくなるだろう。終末期の高齢者を預かる場合、どうしても「看取り」の可能性も出てくる。また、家族のケアも関わってくるからだ。

高齢者に対する看護や、ターミナルケアに関するスキルがある方がデイサービスで働きやすいだろう。また、職場に在籍する看護職は一人だけとういうこともある。自ら考え行動する力も必要であることは言うまでもない。